奈良市 東大寺
奈良のシンボルである大仏さま(慮舎那仏座像)を本尊とする華厳宗大本山。
寺の始まりは、聖武天皇が早世した皇太子のために建てた金鍾山寺。
のちに天皇は大仏造立を決意。天平勝宝4年(752)に大仏が開眼すると、
奈良時代末までに大仏殿を中心とする空前絶後の大伽藍が築かれた。
その後、平安末期と戦国時代の2度の戦乱に巻き込まれたが、ともに復興を遂げ、
現在に至っている。広い境内には、大仏殿以外にも多くの見どころがある。
南大門 国宝
東大寺の正門。大仏殿を擁する寺だけに、門といっても高さ約25.5mもある。
現在の建物は鎌倉時代の再建。門の左右には、高さ8mの金剛力士像が立つ。
正治元年(1199)に上棟し、建仁3年(1203)に安置された仁王像(金剛力士像)
とともに竣工した我が国最大の山門。
金剛力士像 国宝
建仁3年(1203)7月24日から10月3日までの70日間で像造された。
阿形像は大仏師運慶と快慶が小仏師13人を率いて造立し、
吽形像は大仏師定覚および湛慶が小仏師12人を率いて造立した。
大仏殿 国宝
大仏を安置する東大寺の金堂(本堂)で、世界最大級の木造古建築。
創建以来2度焼けており、現在の建物は江戸時代中期再建の3代目。
このとき、正面幅が創建時の3分の2に縮小されたが、それでも幅57m、
奥行き50m、高さ48mのスケール。
大仏(慮舎那仏座像) 国宝
高さ約15mの世界最大級の金銅仏。奈良時代の造立時には、当時の国民の
約半数の約260万人(延べ人数)が携わり、500tもの銅が使われたという。
慮舎那仏は宇宙そのものという仏で、世界に慈悲の光を照らし、
人々を悟りに導くとされる。
八角燈籠 国宝
高さは4.6m、火袋には楽器を奏でる天人が浮き彫りされている。
二月堂 国宝
お水取りが行われる舞台造のお堂。現在の建物は江戸時代の再建。
境内東方の山裾に立ち、西に張り出した舞台から奈良市街が一望できる。
法華堂(三月堂) 国宝
東大寺の現存最古の建物。奈良時代の寄棟造の正堂に、鎌倉時代に入母屋造
の礼堂を付けて1棟にしたもので、名建築の誉れ高い。
三昧堂(四月堂) 重要文化財
治安元年(1021)に創建され、法華堂(三月堂)の西側に建つ。
二重の屋根が特徴的で、現在の建物は延宝9年(1681)に再建された。
法華堂経庫 重要文化財
法華堂(三月堂)の南に立つ。奈良時代に建てられた校倉造(あぜくらづくり)の倉庫。
鏡池の木造船
「東アジア文化都市2016」のプロジェクトで、東大寺の鏡池を海と見立てて、東アジア
の人々が同じ船に乗り、未来に向けた航海へと出発するイメージで造られたそうです。
(説明文はガイドブックから転載)
古都奈良の文化財(世界文化遺産・1998年登録)
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