カンボジア アンコール遺跡 バンテアイスレイ
アンコール遺跡の観光拠点都市・シェムリアップから北東に約40kmに位置する。
「女の砦」という意味をもつバンテアイスレイは、967年にラージェンドラヴァルマン2世
によりヒンドゥー教(シヴァ派)の寺院として創建された。
大きさは周囲東西115m、南北95mほどの小ぶりの寺院で、シヴァを祭神としている。
レリーフ
バンテアイスレイを有名にしているのは、アンコール遺跡の中でも群を抜く精巧で美しい
彫刻や文様が赤色砂岩の全面に施されているレリーフ加工。
赤色砂岩は硬質なため、建設当時と変わらないほぼ原型のままの鮮明さを保って
いるというのも特徴とされる。
レリーフのモチーフは、ヒンドゥー神話マハーバーラタ(インドの二大叙事詩の一つ)が
中心で、デヴァターや守門神も刻まれている。
中でも女神デヴァターの彫像は、「アンコール美術の至宝」と賞賛され、「東洋のモナリザ」
とも呼ばれている
フランスの作家アンドレ・マルローが、1924年に、この女神像を盗み出そうとして
捕まったことでも有名になったとのこと。
古クメール語の碑文
古クメール語を表記した碑文は 7 世紀に遡ると推定されている。古代よりわずかな字体
の変遷はあったが,表記法の基本的性格は変えられることなく,現代も用いられている。
(ガイドブックより抜粋・編集)
アンコール遺跡群(世界文化遺産・1992年)
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